
【読み】
味酒(うまさけ) 三輪の山 あをによし 奈良の山の 山の際(ま)に い隠(かく)るまで 道の隈(くま) い積もるまでに つばらにも 見つつ行かむを しばしばも 見放(さ)けむ山を 情(こころ)なく 雲の 隠さふべしや
【意味】
味酒の三輪の山が、青土も美しい奈良の山の際に隠れるまで、幾重にも道を折り重ねるまで、しみじみと見つづけて行こうものを、幾度も望みつつ行こう山を、心もなく雲が隠すべきだろうか。 参考文献 万葉集(中西進著)講談社文庫